季節の一枚

最近の撮影より


大都会
大都会 《平成29年3月中旬》
朝の段階ではこちらへ寄るつもりはなかったのだけれど、諸々の成り行きでやってきました。
ここの情報は大阪の夜景を紹介しているサイトで見つけて、その時に詳しい下調べをしていたので、地元の人でなければ戸惑うようなこの地区の小道にも、迷うことなくたどり着けました。 以前から、阪奈道路からの景色を見ては、帰宅後に上手い展望地はないかとグーグルアースなどで調べたことがあったのですが、こんなにお手軽な撮影地があったとは嬉しい限りです。
この日は冬と春とが同居したような一日。 室生で目覚めた時は霜が降り気温も零度近く。 それでも日が昇れば陽気が増して、自動車の窓を開けて走りたくなる時も。 大気もどちらつかずで、すっきりした冬の青空ではなく春のそれ。 けれども大和の盆地からは冠雪の大峰山地も確認できました。
阪奈道で生駒山地を越え望めた景色は、午後の逆光の影響もあって予想通りの「もやもや」だったものの、現地に着いて後、日没が近づくにつれビルの輪郭もはっきりし出し、六甲の山並みも見えてくるしで、俄然やる気に! 期待していなかった夕日も覗き、隣にやって来た日本語の達者なインドネシアの青年も喜んでいました。
問題は現地の立地条件。 足元を近鉄奈良線が横切っていて、関西の私鉄特有の背の高い架線が画面に飛び込んでくるのですが、並大抵のことではこれらを排除できません。 結果的にはこの位置の調整が「もうひとつ」だったかもしれませんが、通常は最高画質あたりまで絞り込んで撮影するところを、一絞り開けてぼかし気味にしました。
それからもう一つは電車の種類。 素人の観察の結果、三種類くらいの「顔」があるように感じたのだけれど、ライトがおでこにある車両は、丁度邪魔な電線と被り気味に・・・  高さ調整には少々難儀な三脚(正確には三脚二本で計六脚)の下準備をしてしまった為に、妥協してそのまま撮影。
撮影は日曜日だったのでビル群の照明はどうかと、心配ではあったもののまずまず。 本来はもう少し暗い状況のほうが更に美しいと思うのだけれど、その時間に電車はやってきませんでした。 これは鉄道写真の宿命ですね。 でも、こんな時間帯の作品にも、今までは気付けなかった味わいがあるようです。
帰宅後、編集中に初めて気づいたのですが、画面中央やや上方に大阪城も写り込んでいました。 なお背景の山並みは、右隅の明かりが確認できる顕著な峰が摩耶山のようです。


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